将棋の奥深さと楽しさを知ろう!【将棋一番星】
囲い

囲い

攻撃と防御は、出来る限りバランスを取って実行するのが理想的といわれています。なぜなら、なりふり構わず攻撃に全力を注いでも防御が疎かであれば、相手に足をすくわれて敗北してしまう可能性が高くなるからです。ここでは、防御に特化した戦法である「囲い」について解説していきます。

囲い〜守りから攻めに転ずる陣形〜

将棋にしても実際の合戦にしても、大将を守ることを疎かにしていては絶対に勝つことは出来ないものです。

また、城に篭もって相手を迎え撃つ「篭城」も立派な戦術で、水と食料の蓄えがあれば自軍以上の勢力を持つ敵軍とも充分に渡り合えるといわれています。

このように、守りを固めることも戦いには欠かせないのです。将棋における防御特化の戦法である「囲い」について解説していきます。

囲いのメリット・デメリットは?

戦法としての「囲い」は、王将を駒で作った壁の中に入れることで相手駒からの攻撃を防ぐことを目的としています。囲いを作ることのメリットは、「相手が王手を掛けるチャンスが先延ばしになり、逆転の目が見えてくる」ということに尽きます。

相手が壁の排除にてこずっている内に勝利の糸口を掴むことが囲いの最大の目的となります。囲いのデメリットとしては「自由に出来る駒が少なくなる」と言うことです。

囲いを維持する為、壁にしている駒は絶対に動かせない状態にあります。壁に使う駒の数は囲いの種類ごとに違ってきますが、少なくとも6枚は動かせない駒となります。そのため、攻撃力が低くなってしまうのが囲いの弱点なのです。

よく使われている囲い戦法

一口に「囲い」と言っても、陣形の組み方や陣形を展開する位置、使用する駒の違いなどによって大きく違ってくるものです。使用頻度の高い囲いにはどのような物があるのでしょうか。

矢倉囲い

囲いの基本形とも言える「矢倉囲い」は、前方からの攻撃に強い囲い戦法です。名前の由来は物見矢倉から、もしくは『やぐら屋の何某』と言う人物が好んだからとも言われています。

矢倉囲いは先手6七と7八に金将、7七に銀将、8八に王将、玉・金・銀の前に歩兵を置くのがオーソドックスな組み方です。駒を左側に寄せておく為、横からの攻撃も限定できるのが強みです。

穴熊囲い

穴熊囲いは、囲いの中でも最も固いといわれています。王将を1九、または9九に配置して周囲に金・銀・香・桂・歩を配置した穴熊囲いは、アナグマや熊が巣穴に閉じこもる様に似ていることが語源になっています。

穴熊囲いは角・飛車を退かしてから陣形を構築するので手数が掛かるという欠点がありますが、高い防御力が得られるため愛好者が多い囲いとなっています。

美濃囲い

美濃囲いは振り飛車での囲い戦法の代表格で、居飛車矢倉囲いに対抗して使われることが多いのが特徴の一つです。

5八・4九金、2八玉、3八銀、1六・2~5七に歩という形で陣形を構築します。美濃囲いは横方向からの攻撃に強いものの、前方向からの攻撃で陣形を崩されると途端に受けられなくなるという弱点があります。

雁木囲い

雁木囲いは囲い戦法の中でも通好みの戦法として知られています。歩く人が雪や雨に当たらないように庇を伸ばした「雁木造り」が語源で、金・銀を八の字に配置してその下に玉を置くのが基本形となります。

雁木囲いを組む場合は振り飛車の四間飛車を使って攻めることが多く、飛車を取られると辛くなるのが弱点といえます。

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