将棋の奥深さと楽しさを知ろう!【将棋一番星】
居飛車/振り飛車

居飛車・振り飛車

将棋の長い歴史の中では、数え切れないほどの戦法や定石が生まれては消えていきました。現代で使用されている戦法や定石はそういった歴史の中での淘汰を越えて洗練されたものなのです。将棋における戦法の二大基準と言える「居飛車」と「振り飛車」とはどのような物なのでしょうか。

居飛車・振り飛車〜戦法の基本は飛車にあり

陰と陽、表と裏というように、世の中には二つの相反するものが対になる概念が存在しています。将棋においてもこの「相反するものが対になった概念」は存在しています。それが将棋の戦法における「居飛車」と「振り飛車」です。

戦法の大前提条件

居飛車と振り飛車は戦法そのものと言うよりも、戦法の分類であると言えます。そして、全ての戦法は居飛車か振り飛車のどちらかに必ず属しているのです。居飛車・振り飛車以外の分類には「攻め・守り」「急戦・持久戦」などスタイルに属する分け方がありますが、居飛車・振り飛車は対局の勝敗そのものにも影響を与える重要な分類となっています。

居飛車とは?

居飛車とはその名の通り「居座る飛車」のことで、初期配置の先手2筋・後手8筋周辺に飛車を置いて進める戦法のことです。居飛車の利点の一つは「飛車を動かさないことで一手分相手より有利になる」と言うことです。

飛車が動かない分だけ囲いを固めたり棒銀などの攻めを整えたりと手番を最大限に活用することが出来ます。つまり、駒を動かさないで駒を動かした以上の効果を発揮するのが居飛車なのです。

振り飛車とは?

居飛車に対する振り飛車は、王将の居る5筋から左側に飛車を動かして進める戦法です。振り飛車は江戸時代中期以後絶えていた時期のある戦法で、昭和に入ってから大山康晴・升田幸三の二大名人によって再評価されるようになったと言われています。

このような歴史的経緯を経て復活した戦法だけに研究が盛んで、対居飛車戦法として猛威を振るうようになってきています。振り飛車のメリットの一つには「相手の角道を塞ぐ」ことが言えます。例えば7七歩を動かすと相手の角はこちらの角を取れるようになります。

しかし角の隣に飛車があれば角を取った次の手で角を取られてしまうわけです。このように相手の攻め手を一つ潰すことが出来て、なおかつ攻撃・防御のバランスもよいというのが振り飛車再興の決め手となったといえます。

どちらが強い?

戦法談義となると決まって出てくるのが「どの戦法が一番強いのか?」という話題です。将棋の場合、打つ人間の判断力や先を読む力などを総合した「棋力」に戦法の強さが左右されることが多いため、一概にどの戦法が強いとは言い切れなくなっています。

居飛車と振り飛車にしても強さに関しては同じことが言えます。居飛車優勢の時期が長かっただけに、振り飛車の研究は居飛車に肩を並べた現在でも途上段階にあるといえます。結局の所は、それぞれの戦法が持っている強さを引き出すのは打つ者の研究と棋力次第なのです。

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