将棋の奥深さと楽しさを知ろう!【将棋一番星】
飛車

飛車

角行と飛車は王将と同じく両陣営共に一枚ずつしか配置されない希少性の高い駒です。希少性の分だけ高性能であると同時に、駒取りの優先順位が高くなるというリスクを背負っています。特に飛車は将棋の戦法を左右する重要な役割を持っています。ここでは飛車の動き方や使い道などについて解説します。

飛車〜縦横無尽に走破する駒

将棋はそれぞれの駒が持つ個性を活かした上で、「相手の王将を取る」という目的へ収束させるように打つことが重要になります。ここでは、個性的な駒の中でも最も棋士から頼られる機会が多い駒である飛車について紹介していきます。

駒の動き

角行と同じ大駒に分類される飛車は、味方・敵の駒がない限り盤面の端から端まで無制限に移動することが出来ます。移動できる方向は前・後・左・右の縦横四方向となっています。

敵陣地侵入後は「竜王」に成ることが出来るようになって、前後左右の無制限移動に加えて左右斜め前・左右斜め後ろの斜め4方向に1マスずつ動けるようになります。

チェスの駒との違い

飛車はチェスのルーク(城兵)と同じ動きをすることから、外国ではルークもしくは頭文字をとって「R」と呼ばれています。これはビショップ(僧正)と同じ動きをする角行と同じ呼び方の由来です。将棋もチェスも古代インドのチャトランガを起源としているので駒の性質に相似性が見られるのは当然と言えます。

しかし、チェスのルークには「キャスリング」と言う特殊能力が与えられています。キャスリングはキングとルークの位置を交換してキングの安全を確保するという能力です。キャスリングを行使するためには「初期配置からキングと移動先のルークが一度も動いていない」「キングとルークの間に他の駒が居ない」「チェックが掛かっていない」などの条件を満たさなければなりません。

キャスリングは攻防が長引きやすいチェスの性質を受けて発生したルールで将棋とは相容れないものですが、チャトランガ派生のゲームの発展を考察する上では深い意味を持っているといえます。

飛車の使いどころ

飛車は、打ち方次第で将棋の戦法を左右する大変重要な駒であるといえます。将棋の戦法は「居飛車」「振り飛車」という飛車の動かし方によって大別されているからです。居飛車は盤面右側、振り飛車は盤面左側に飛車を移動させる手筋で、相手の角行・飛車に睨みを効かせることを第一の目的とします。

なぜなら移動力の高い大駒は、隙があればすぐにでも相手の陣地をかき乱し、戦力を低下させることが出来るからです。

ただし、飛車を攻撃に回すには、前方の歩兵を動かして前線に出る隙間を作る必要があるため、どうしても二手必要になってしまうという大きなデメリットがあります。

そのため、飛車は先方に従った陣形作りと並行して移動させるのがもっともリスクが少ない使い方となります。陣形の構築が完了したら、角行や銀将・香車などの攻撃向けの駒と共に使って駒取りを進めていくようにしましょう。

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